料理から文化の浸透が始まる ベトナムに根付いた日本の食文化2

ベトナムに根付いた日本の食文化

第2回 ベトナムでレストラン経営をする場合の進出方法について

寿司を始めとする日本食が海外で人気を博していますが、当地ベトナムでは空前の日本食ブームを迎え、日本食レストランの数は1000店を超す勢いです。本稿では日本食レストランの繁栄状況と、今後出店をお考えの皆様に参考になる情報をお伝えしていきます。

 

外国資本100%はライセンス取得が難しい

本稿ではベトナムで外国人がレストランを経営する場合の、進出方法についてご紹介したいと思います。通常は下記の4つの方法が考えられます:

(1)独資(外国資本100%)
(2)合弁(現地企業との)
(3)FC(フランチャイズ)
(4)地場企業(ベトナム人の名義を借りる)

法律的には上記の方法が可能なのですが、(1)の独資で開業しているところはごくわずかです。その理由としては、ライセンスの取得が容易ではなく、ライセンス取得のために莫大な費用と時間を要するためです。そのため大半の日本食レストランは、(4)のベトナム人の名義を借りて会社を設立し、毎月名義人に顧問料のような形で、数百ドルの「名義貸し料」を支払って運営しています。

古くからベトナムで多店舗展開している日本食レストランはこの形態がほとんどですが、ベトナム人の名義人とのトラブルで、店を乗っ取られるリスクもありますので、よほど信用できる名義人が見つからない限り、この方法はお勧めできません。

ただし、最近は日本企業の進出支援を行なっているコンサルタントや会計事務所で、信頼できる名義人(会計士や税理士など)を紹介するサービスを行なっているところもありますので、そのような会社を通して名義人を探したほうがリスクが軽減できると思われます。

セルフサービスでトッピングを選ぶのがウケている

ここ数年の傾向としては、日本の大手飲食店チェーンが、(3)のFCで進出を果たしています。「大戸屋」、「吉野家」、「丸亀製麺」、「モーモーパラダイス」などがその例で、特に「丸亀製麺」はイオンモールやビボシティなどのショッピングモール内の店舗や、路面店など短期間の間に多店舗展開(2018年4月末時点で8店舗)を成し遂げて、どのお店も行列ができる人気店となっています。

これはセルフサービス方式でトッピングを選べるシステムで、価格帯も大体10万ドン(約500円)以下というのがベトナム人に受けているようです。ベトナムで多店舗展開をするのは容易ではなく、最終的には出店する地域の管轄をしている役所の認可を得なければならないので、同時に数店舗を開店するのは困難で、1店舗ずつ地道に申請をして認可を得る必要があります。

 

 


斎藤 公 (さいとう・ひろし)
ソルテックトレーディング株式会社
メディア事業部長

PHP研究所に入社し、英文月刊誌「PHP Intersect」を創刊。同社ニューヨーク事務所長を務めた後、CBC 中部日本放送の関連会社に転職し、名古屋港再開発プロジェクトの企画立案を担当する。 放送関連の経験を買われ、20年以上前にシンガポールで日本語ラジオ放送「FM96.3」の開局に従事。その後、ベトナムに拠点を移し、「ハローベトナム」「インベストアジア」を創刊し、日系企業の海外進出支援事業に携わっている。

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