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ミャンマーがメートル法を採用へ

単位変換のミスで火星探査機が崩壊した

イギリスの植民地であったミャンマーは、アメリカやアフリカのリベリアとともに、いまだにヤード・ポンド法を使用している世界でわずか3か国になった1つである。正確に言えば、リベリアでは民間主導でメートル法への移行が行なわれ、今ではヤード・ポンド法はほとんど使用されていないという。したがって、残るはミャンマーとアメリカだけとなった。そのアメリカでさえ、1975年以降からメートル法を併用しており、政府部内では、メートル法へ移行すべきとの勢力も存在するという。そうなると、ヤード・ポンド法に固執しているのは世界中でミャンマー一国だけとなる恐れも出てきたのだ。

アメリカはすでにメートル法条約に加盟 している。フォード政権下の1975年に メートル法移行法(Metric Conversion Act)が可決されたが、レーガン政権にな ると、移行政策は頓挫した。市販される 商品のパッケージなどには、ヤード・ポ ンド法とメートル法の並記が普通に行な われている。

しかし、自然科学の分野以外ではいまだにヤード・ポンド法が広く用いられているのも事実で、この状況に対してアメリカ政府部内でもメートル法への移行を強く主張する勢力が台頭してきている。それは1999年9月23日に起きた火星気象探査機マーズ・クライメイト・オービターの崩壊事故の教訓からだという説もある。

オービターは1998年12月11日に地球の気候変動調査のためにNASAによって打ち上げられた。ところが、338キログラム(745ポンド)のこの探査機は航行上のミスにより、予定されていた火星の上空140~150キロメートルの軌道を外れ、高度57キロメートルの軌道に乗ってしまった。そうなると、高低差での大気による摩擦と圧力に耐えられず破壊された。

調査委員会によると、この事故の原因は、地上局での一部の計算がヤード・ポンド法で行なわれていたが、それをメートル法による単位で予期していた探査機の航行担当チームに単位変換をせずに報告されてしまったことが原因だと発表。探査機は2つの単位システムの間を変換するようには設計されていなかったのだ。この単純な単位系の混同、変換ミスで、アメリカは300万ドル(約3億3000万円)を喪失したという。

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