9つのキーワードで良く分かるアジア Vol.9

第9回 マレーシア

 

「アジア」──と、我々は一言で簡単に言ってしまいます。が、このエリアは、そんな「アジア」という名称だけで一括りする事はできません。
歴史も背景も大きく異なっており、これほど文化が多種多様な地域もないでしょう。
まだまだ基本的な情報すら知らない日本人が多いのも事実です。このコラムでは、毎回9つのキーワードで、アジア各国の基本情報を提供しております。第1回目はカンボジア、第2回目はラオス、第3回目はミャンマー、第4回目はベトナム、第5回目はシンガポール、第6回目はブルネイ、第7回目はインドネシア、第8回目はフィリピンを取り上げました。
第9回目の今回は、外資の進出が容易であるとの評価が高いマレーシアです。

「人口」は年々増加傾向にあります

マレーシアの人口は3119万人で、マレー系(原住民族を含む)67%、中国系25%、インド系7%からなる、多民族国家です。日本人で3か月以上の長期滞在者・永住者の合計は2万2774人で、11年連続で日本人が最も移住したい国に選ばれています。

 

「面積」は日本とほぼ同じであり、東西の島に分かれます

面積は約33万平方キロメートル、マレー半島とボルネオ島からなっており、その面積の60%以上が熱帯雨林で覆われています。

 

「年齢」は平均26・8歳と非常に若いです

マレーシアの平均年齢は26・88歳と非常に若いです。平均寿命は毎年伸び続け、現在は75・22歳です。

 

「気候」は熱帯雨林気候です

マレーシアは熱帯雨林気候に属しています。1年を通じて常夏の気候であり、平均気温は30度近くあります。東海岸では11月~3月に、西海岸では5~9月に雨季が訪れ、スコールと呼ばれる強い雨を降らせます。乾季は高温ですが、湿度が低く、雨季より過ごしやすいといえます。

「政治」はイスラム文化を尊重しつつも立憲君主制が取られています

立憲君主制の下、13州のうち、イスラム王侯「スルタン」の存在する9州の持ち回りによって元首を選出。元首には政治的実権がなく、アゴンと呼ばれる国王が存在し、アゴンによって任命された首相が政治を主導しています。2018年になって、マハティール氏が再び首相に返り咲き、統一マレー国民組織主導で政治が行なわれています。

 

「経済」は「東南アジアの優等生」と評される発展を遂げています

マレーシアは首都のクアラルンプールを中心として発展をし、「東南アジアの優等生」と呼ばれています。1人当たりのGDPは1万ドルを超え、アセアン諸国では、シンガポールに次ぐ高い水準です。「ビジョン2020」という長期計画をもとにGDP成長率4%台後半を維持しており、先進国入りを目指しています。

「歴史」はイギリスの植民地となった後分離・独立

1400年にマラッカ王国が建国されましたが、1511年にマラッカがポルトガルに占領され、マラッカ王国が滅亡します。その後1795年にイギリスがマラッカを獲得し、1874年にはイギリス領マラヤを成立させます。第二次世界大戦後、1947年にイギリス植民地の集合体としてマラヤ連邦を結成。1963年にシンガポールやイギリス領サワラクと統合し、マレーシアが成立。その後1965年にシンガポールが独立し、今のマレーシアが形成されました。

 

「文化」はイスラム文化を中心に多様性があります

マレーシアの大部分を占めるマレー民族はイスラム教を信仰しているため、政治などにもその影響は色濃く出ています。中華系の移民や、インド系の移民なども、それぞれの言語や宗教、生活習慣といった伝統を守りながら暮らしを営んでいます。

「日本」とは政治・経済・文化ともに良好な関係です

日本や韓国から経済発展や産業基盤の確立の要素を学ぼうとする「東方政策」や、直接投資や貿易・技術協力などを通じた経済連携を行ない、日本との関係は良好であるといえます。2015年には、ナジブ前首相訪日の際に、地域や国際社会の幅広い課題について、今後一さらに関係を強化する「戦略的パートナーシップについての日本・マレーシア共同声明」を発表。2017年は日本・マレーシア外交関係樹立60周年となる記念の年でした。

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斎藤 公 (さいとう・ひろし)

ソルテックトレーディング株式会社 メディア事業部長

PHP研究所に入社し、英文月刊誌「PHP Intersect」を創刊。同社ニューヨーク事務所長を務めた後、CBC中部日本放送の関連会社に転職し、名古屋港再開発プロジェクトの企画立案を担当する。放送関連の経験を買われ、20年ほど前にシンガポールで日本語ラジオ放送「FM96. 3」の開局に従事。その後、ベトナムに拠点を移し、「ハローベトナム」「インベストアジア」を創刊し、日系企業の海外進出支援事業に携わっている。

 

 

 

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