アジアの本はこう読め!

第5回 戦争だけではない中東を知ろう

日本人の多くは中東に関して興味を持っていない。
しかし、中東には我々がまだまだ知らない魅力がたくさんある。

 

カリスマが食べ歩いた中東料理

シリアの内戦やイスラム国の問題などもあって、中東はいまや観光で行く場所ではなくなっているが、私がレバノンを訪れた2000年の当時は、多国籍軍に蹂躙されたイラクも表面上は落ち着きを見せて、中東全体がなんとなく観光日和といった雰囲気だった。

レバノンの首都ベイルートも活気に満ちて、昼間のカフェは水タバコを吸うおっさんやコーヒーを飲む若い女性でにぎわっており、これが数年前まで悲劇的内戦を繰り広げていた国なのかと、構えていた気持ちがゆるんでへなへなになってしまったものだ。『イスタンブルで朝食を』(双葉文庫)を読んだ。中東料理グルメ旅の本である。著者はサラーム海うながみ上という、インド、中近東、アフリカのポップミュージックを日本に紹介し続けているワールド・ミュージック専門のカリスマ的音楽評論家だ。

テレビ番組情報誌に長く連載されていたワールド・ミュージック紹介コラムは、私も大ファンで、知られざる国の知られざる名盤や名ミュージシャンたちを教えてもらった。サラーム海上が紹介するCDにハズレなし。そう断言してもいいほどの目利きぶり。いや耳利きぶりで、中近東やアフリカに行かなくとも、サラーム海上が紹介する音楽を聴けば、簡単に現地にトリップできること請け合いだ。
そのカリスマが中東料理を食べ歩くグルメ紀行の本を出している。読まずにいられようか。

 

中東料理のチャンピオンはレバノン

中東料理といえば、ケバブとかファラフェルが有名だが、私にとっての中東料理はレバノンで食べた丸鶏のグリル、ヨーグルト・ソース添え。宿泊したホテルージック専門のカリスマ的音楽評論家だ。

テレビ番組情報誌に長く連載されていたワールド・ミュージック紹介コラムは、私も大ファンで、知られざる国の知られざる名盤や名ミュージシャンたちを教えてもらった。サラーム海上が紹介するCDにハズレなし。そう断言してもいいほどの目利きぶり。いや耳利きぶりで、中近東やアフリカに行かなくとも、サラーム海上が紹介する音楽を聴けば、簡単に現地にトリップできること請け合いだ。

そのカリスマが中東料理を食べ歩くグルメ紀行の本を出している。読まずにいられようか。

中東料理のチャンピオンはレバノン

中東料理といえば、ケバブとかファラフェルが有名だが、私にとっての中東料理はレバノンで食べた丸鶏のグリル、ヨーグルト・ソース添え。宿泊したホテルどうにも自画自賛、自作自演的要素が感じられてしまうのだが。それでも僕は本当に美味しいレバノン料理こそが、中東料理の隠れたチャンピオンだと思っている」

本を読むだけで、気分はもう中東

はい。私もそう思います。さらにレバノン産の野菜や羊肉、鶏肉は強烈に味が濃いと絶賛する。そうだ!そうなんだよ!!と私も絶賛。

紹介されている料理はこのレバノンに加えて、トルコ、イスラエル、モロッコの4か国。それぞれの国に行き、現地の人気ミュージシャンたちと一緒に食べ歩く食堂やレストラン、一般家庭の料理の数々が、俺にも食わせろと胃袋を刺激する。登場するミュージシャンたちの音楽をYouTubeで検索し、聴きながら読めば、気分はもう中東だ。

うれしいのは現地で教えてもらった料理のレシピが書かれていること。日本で調達できる素材に変えてあるのも親切だ。もちろん旅本としてもぞんぶんに楽しめる。

戦争だけではない中東を知ることができる面白本だ。

 

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黒田信一(くろだ・しんいち)

フリーライター

1955年北海道生まれ。札幌で映画会社に勤務していた時、同僚たちと映画館建設を決定。苦闘の末、1982年、札幌に48席のJABB 70 HALLをオープン。映画館経営の傍ら映画雑誌『BANZAI まがじん』を創刊し編集長に。1992年、映画館を閉館、雑誌も廃刊。ライターに転向してアジアを中心にうろつく。2004年、ラオスでカフェを開業。2007 年に閉店し帰国、ライター業に復帰する。スポーツから雑記まで幅広く執筆。本の雑誌別冊『文庫王国』のノンフィクション部門や北海道新聞の新刊書評なども担当。主な著作には、『カフェビエンチャン大作戦』(本の雑誌社)『アジア大バカ珍道中』(情報センター出版局)『ア ジアバカうまレシピ』(情報センター出版 局)『インド人、大東京をゆく!―なんと、アジアで最も熱い都市が日本のなかにあった』(青春出版社)『ルチャリブレがゆく』(講 談社文庫)『突撃!グフフ映画団』(講談社文庫)などがある。

 

 

 

 

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