アジアの本はこう読め!

第6回 日本人よ、もっと誇りを持て!

日本はいろいろな問題はあっても、世界からは信頼されている国なのである。

 

反日国と親日国をどうやって判断するか

いまや堂々たる反日国である中国や韓国には何度も行ったが、言われている割には現地で嫌な思いをしたことは一度もない。もっとも旅行で訪れただけで住んだわけではない。だから甘いんだよと言われればそれまでだが、年がら年中、反日思想で頭の中が怒りで満タンてなほど皆さんヒマじゃないのは当然だろう。どーも好きになれんな日本人は、みたいな感情はあるかもしんないが、それは日本人が中国や韓国に抱く拒否感と同じもんで、個として付き合うには別にフツーに相手はできるってのが、どこの国の人間でもオトナっつうもんだろう。

なら訪れた国が反日国か親日国かをどうやって判断すればいいのか。韓国・北朝鮮や中国ならわかりやすいが、ほかにも反日国があるのではないか。と、体裁を気にする日本人ならではの小心者であるわたしは、恐る恐る佐藤拓著の『親日国の世界地図』(祥伝社新書)なる一冊を開いてみた。するとどうだ、世界はけっこう親日国でいっぱいではないか! 韓国・北朝鮮や中国が罵声を浴びせ続けてるから、同調国が多いと思っていたのにである!

 

アジアは親日国だらけだった

『親日国の世界地図』は各国で行なわれた各種世論調査の結果をもとに徹底的にデータ重視で親日度を計った一冊だ。だから旅行者などが現地で偶発または単発的に体験した親日・嫌日度とは違って、より信頼がおけるものになっているところがミソである。

まずはアジアを見てみよう。親日国のトップ6とされるのが次の国。インドネシア、ベトナム、フィリピン、タイ、台湾、マレーシアの6か国だ。まあこの国々は行ったことがある人、住んでいる人などは肌で感じるところだろう。これら6か国だけではない。アジア全体でみると中国や韓国を除く、ほぼすべての国が親日または友好国なのである。つまり中国と韓国が突出して日本を嫌っているということになる。その原因を先の戦争記憶としながら、同じような記憶を有するはずの他のアジア諸国が親日国となっているのは、戦後のODA(政府開発援助)と欧米宗主国からの独立に果たした日本の精神的影響にあると著者は説く。

驚くのはベタベタの反日国と考えられている韓国の世論調査結果だ。日本でもたまにニュースになったりするが、日本を嫌いと答える韓国人は全体的に見ると圧倒的で、「まったく信頼できない」と「あまり信頼できない」を合わせると85・7%にもなるのは予想通りだろう。

 

中国人も韓国人も実は日本が大好き?

ところがである。日本への好感度調査を世代別に行なった結果を見ると、韓国10代世代の78・6%が「好感が持てる」と回答しているのである。著者いわく「かなりの親日集団」ということになる。さらに韓国の新聞・大学が共同で行なった調査では、信頼のおける国で、ドイツに次いでの2位となったのだ。その根拠が、日本人が持つ「遵法精神と配慮文化」だそう。なんだか日本人があいまいに考えていた嫌日イメージと違うじゃないか。

逆に中国では、1990年代半ばまでは、半分以上の人々が日本を好きだと答えていたそうだ。それが反転したのは、国内がらみの問題を国民の目から逸らすため中国政府が誘導した結果と著者は見るのだが、まあそこのところは韓国も似たようなものかもしれない。

本書では欧米や南米、アフリカ各国の親日度もデータをもとに語られて、意外にもスウェーデンが反日というより日本に興味なしの国になったりしていて面白い。

本書を読むと、日本は世界各国から好かれていると改めて思う。世界で働く皆さん! それら先人の努力を壊さぬよう、これからも頑張ってください!

 


黒田信一(くろだ・しんいち)

フリーライター

1955年北海道生まれ。札幌で映画会社に勤務していた時、同僚たちと映画館建設を決定。苦闘の末、1982年、札幌に48席のJABB 70 HALLをオープン。映画館経営の傍ら映画雑誌『BANZAI まがじん』を創刊し編集長に。1992年、映画館を閉館、雑誌も廃刊。ライターに転向してアジアを中心にうろつく。2004年、ラオスでカフェを開業。2007 年に閉店し帰国、ライター業に復帰する。スポーツから雑記まで幅広く執筆。本の雑誌別冊『文庫王国』のノンフィクション部門や北海道新聞の新刊書評なども担当。主な著作には、『カフェビエンチャン大作戦』(本の雑誌社)『アジア大バカ珍道中』(情報センター出版局)『ア ジアバカうまレシピ』(情報センター出版 局)『インド人、大東京をゆく!―なんと、アジアで最も熱い都市が日本のなかにあった』(青春出版社)『ルチャリブレがゆく』(講 談社文庫)『突撃!グフフ映画団』(講談社文庫)などがある。

 

 

 

 

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