JETROシンガポールが国際展示会でジャパン・パビリオンを開設

名刺管理シムテムでビジネスを効率化

ジャパン・パビリオンと個別スペースの両方にブースを設けていたのは「SANSAN株式会社」だ。名刺の管理システムの会社で、日本では「それ早く言ってよ」というテレビCMでお馴染みだ。

「世界を変える『出会い』、をここから」「名刺を企業の資産にかえる」をキーワードに、名刺の企業内での一括管理システムをシンガポールでアピールした。

同社は2015年10月にシンガポールに進出、「innovfest」には今回で3年目の参加となるという。社員が受け取った名刺をスキャンして読み取り、タブレットで一括管理する「システムソフト」が同社の「売り」で、海外企業への営業強化のため、日本語の他に、中国語・韓国語・タイ語・インドネシア語・ドイツ語・フランス語・英語など10か国語で管理が可能という。日本国内ではシェアの80%を占めており、タイ・ラオス・マレーシア・インドネシアの顧客企業でクラウドサービス・システムが導入されている。

「今はインドでマーケットを開拓中です。日本国内ではもっと皆さんに使ってもらい、認知度をさらに上げたい。そして今後は、たとえばこの人と会ってみたら、コンタクトしてみたら、というようなレコメンデーション(推薦)機能を持たせることも検討していきたい」(同社ビジネス開発マネージャー、加藤寛氏)と意気込みを見せる。

 

細胞培養分野では画期的な装置

加熱プロセスを「見える化」した「透明ガラスヒーター」による理化学機器の製造販売で知られる「株式会社ブラスト(BLAST)」は細胞培養の分野で画期的な装置を開発、売り込みを続けている。2018年4月にシンガポールに拠点を築き、東南アジアを視野に新たな海外マーケットを模索している同社が今回持ち込んだのは顕微鏡インキュベータ、3次元培養シート(TASCL)などだ。

顕微鏡インキュベータは顕微鏡上で細胞を培養するもので「使いやすく、コンパクトで低価格」を実現した。細胞培養チャンバー「C-140A」が28万8000円、同「C-707A」が24万8000円となっている。

また3次元培養シートとはチャンバーで観察する際に使用する培養シートのことで、細胞を均一、大量に作成することが可能でなおかつ形成過程の「見える化」も実現している。

「たとえば、がん細胞が健康な細胞に変化を与え、アタックする過程が分析できる装置で、低価格を実現したことで若手の研究者などにも使いやすいと思う」とブラストの営業企画、宮原久美さんは話す。

「固定概念を取り払い、ものすごいものを創出せよ」を企業スローガンとして掲げる同社では、東南アジアや欧州などの学者・研究機関への積極的な売り込みで販路拡大を図る方針だ。

 

日本の技術が水産養殖の効率化と環境保護を実現

海洋での魚類養殖では餌の管理が大きな課題となる。餌を十分養殖魚が食べずに残した場合、多くはそのまま海中を漂うか、海底に着底する。つまり無駄となり、同時に海洋の環境破壊につながる。

こうしたコスト面と環境面に配慮した餌の管理を当該魚類の遊泳行動を調査、分析することで「効率化」を実現するのが「UMITRON(ウミトロン)」社の目指す「水産養殖+テクノロジー」「持続可能な養殖モデルの構築」の「ウミガーデン」である。

シンガポール水産省が同社の技術に関心を示しているといい、温かい気候の海で養殖が可能な「アジアン・シーバス」の養殖を展開したいとしている。

さらに、インドネシアではスシ・プジアストゥティ海洋水産相が関心を抱いているといい、バリ島でのエビ養殖などをターゲットに事業展開を考えているという。

スシ大臣は女性ながら、脚の入れ墨、ヘビースモーカー、ドスの効いた低声の地声が特徴で、インドネシアの排他的経済水域で無許可操業していたベトナム漁船などを拿捕しては「見せしめ」のために海上で爆破処理させるなど強硬派としても知られている。

日本の劇画『ゴルゴ13』にも外国漁船爆破シーンを背後にしたスシ大臣と思われる女性が描かれており、「女ゴルゴ13」の異名も取るようになった。

その「女ゴルゴ13」大臣は大の日本贔屓で頻繁に訪日しており(2017年~2018年の年末年始は北海道で娘とスキーを楽しんだと言われている)、UMITRON 社の技術にも関心を示しているというのは、とても興味深いことで、広大な海洋国家インドネシアで同社の「いつでも観察、どこでも餌やり、小さな変化も記憶、最適給餌を学習」という「ウミガーデン」システムの導入が待たれる。

同社の共同創業者でマネージング・ディレクターの山田雅彦氏は「魚はお腹が一杯の時と空腹時では遊泳のパターンが異なる。こうした行動を分析し、餌を与えた時どれくらい餌が減っているかをも分析することで効率化が可能」と強調する。養殖魚のいる生簀をモニターすることによって、給餌コストの削減・最適化が可能という。

 

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