マレーシア進出の「ツボ」 Vol.3

第3回 マレーシアで起業するための条件

 

マレーシアはアジアの中では最も起業と生活がしやすい国だと言われています。第1回目は、日本企業の進出が加速するマレーシアの現状について、第2回目は、ビジネスと生活の2つの側面から、マレーシアのメリットを取り上げました。第3回目の今回は、マレーシアで起業するための条件を説明いたします。

 

100%外資で法人設立が許されている

マレーシアで起業するための条件ですが、法人設立自体は非常に簡単です。ま たほとんどのビジネス形態で外資100 %の資本が許されているのもハードルが低い部分です。

 

一方、日本人の就労ビザ(正式にはエンプロイメント・パス)を取得するため には、実体オフィスの保持、最低資本金の払い込み、規定されているライセンスの取得など、いくつかの必須条件があります。

 

条件は以下となります。

法人設立

・ 発起人(=株主)最低2名(現地在住 または在住予定者:日本人2名でも可)

・ カンパニー・セクレタリー(会社秘書 役)の指名 ・ 独自のオフィスが必要

※自宅を事務所にするのは不可

・ EDF(年金)、納税の背番号取得と事前見積り、申告、納付

・ 就業規則の作成

※現地スタッフを雇用する場合

・ 現地銀行での法人当座預金口座の開設

※資本金増資のために必須

 

就労ビザの取得 ※日本人が現地に駐在する場合

日本人がビザを取得する場合には、業 種により最低資本金の縛りがあります。

・ 製造業 →250万マレーシア・リンギット

※免除制度あり

・ サービス業(飲食業・小売卸売業・商社など)→100万マレーシア・リンギット

上記に加えて、ブミ(マレー系)の取締役が1名必要とされることもあります。

・ その他一般→ 50 万マレーシア・リンギット

※ 30%の現地資本を入れた場合は 35 万マレーシア・リンギット

各業種共通で、原則27歳大卒以上の人 物、かつ給与5000マレーシア・リン ギット以上の人物が申請可です。

※1マレーシア・リンギット=約 25 円(2017年8月現在)

 

各種許認可とライセンスの取得も容易

各種許認可とライセンス取得の場合は以下となります。

・ 所在地役所へのビジネス・ライセンス(サインボードを含む)

・ その他業種に固有の許認可・ライセンス

※ 日本人不可業種もあり

・ 業種により、現地人株主の最低シェア規定がある

 

IT・マルチメディア・エンターテイメント系などのビジネスの場合は、MSC(マルチメディア・スーパーコリドー=マレーシア政府によって指定されたIT開発を促進するための地域のこと)のステイタス取得により、資本金・ビザ条件緩和・法人税免除などの特典があります。

 

以上となります。次回は、マレーシアでの開業スケジュール例を説明いたします。

 

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鵜子幸久(うのこ・ゆきひさ)

桜リクルート社 代表取締役社長

リクルートに入社し、『ホットペッパー』の神戸・ 大阪エリアの創刊に携わり、各地の初代編集 長を務める。兵庫FM ラジオ放送(Kiss-FM KOBE)では番組審議委員を担当。2003 年 にクアラルンプールにて桜リクルート社(Agensi Pekerjaan SRM.Sdn.Bhd.)を創業。「人材紹 介事業」「ビジネス・コンサルタント事業」「日本 の学校機関誘致事業」などを通じて、アジアと 日本との架け橋となるべく活動中。 2014 年の 年頭に発行された週刊『AERA』(朝日新聞出版) では「アジアで勝つ100 人」に選ばれた。

 

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