マレーシア進出の「ツボ」 Vol.7

マレーシアの特長
~賄賂がいらない投資環境

過去6回にわたり、全体的なマレーシアの優位性を説明してきました。
第7回目の今回は、他のアセアン周辺国とも比較してみたマレーシアの特長と独自性に触れてみましょう。

アジア・第三世界では役人に賄賂を払うのが常識

アジア・中東・アフリカの国に直接投資をする場合、多くの投資家の頭をよぎる問題のひとつが現地の役人の収賄の問題です。

例えば、土地購入の認可、工場の建築申請、完成した建物の使用許可、環境設備の認可、税関手続き、製造業のライセンス、小売卸業のライセンス、電力・水道の利用、港湾の使用、租税公課の減免などなど、多くの場面で現地政府の役人からの許認可取得が避けられません。

それらの手続きを行なう際、担当官に袖の下を払うことで、許認可がスムーズに出たり、多少の不備に目をつぶってもらえることは、半ば「常識」ともされてきました。

 

マレーシアは汚職がほとんどない

そのような中で、マレーシアはシンガポールと並んで、外国企業が政府の役人にほとんど賄賂を払わずして事が進む透明なシステムが確立しています。

マレーシアには、反汚職法という法律のもと、反汚職委員会という警察から独立した司法組織が捜査権・逮捕権を持ち、汚職の撲滅に務めています。

「ほとんど」と書いたのは、残念ながら一部の部局(外国人労働者を扱う内務省、交通違反を取り締まる交通警察、税関など)では、わずかながら、今も少額の賄賂が存在している場合もあるという意味です。

汚職が少ない=投資が成功する可能性が高い

賄賂のいらない環境が投資家にもたらす好影響は非常に大きく、まず領収書のない「使途不明金」となってしまう対象が存在しないため、極めて正確な予算立案ができ、監査の際にも矛盾がない報告ができるというメリットがあります。

また、賄賂がないと許認可が下りないかもしれない、という裁量行政の不確実性もないため、投資成功の確実性が増大します。

オーストラリアやニュージーランドとも共通するコモンウエルス(旧植民地)のメンバーである「英国式法治」が今も厳格に踏襲されているマレーシアは非常に優良な投資先だと言えま

 


鵜子幸久(うのこ・ゆきひさ)

桜リクルート社 代表取締役社長

リクルートに入社し、『ホットペッパー』の神戸・ 大阪エリアの創刊に携わり、各地の初代編集 長を務める。兵庫FM ラジオ放送(Kiss-FM KOBE)では番組審議委員を担当。2003 年 にクアラルンプールにて桜リクルート社(Agensi Pekerjaan SRM.Sdn.Bhd.)を創業。「人材紹 介事業」「ビジネス・コンサルタント事業」「日本 の学校機関誘致事業」などを通じて、アジアと 日本との架け橋となるべく活動中。 2014 年の 年頭に発行された週刊『AERA』(朝日新聞出版) では「アジアで勝つ100 人」に選ばれた。

 

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