どこまで行けるか?「日本スタイル」 vol.2

第2回 日本の自治体がタイ市場に熱い視線

 

ここ数年、日本の自治体が相次いでタイを訪問して、県産品の売り込みやタイ人の日本への観光誘致を実施しています。政府・官公庁への表敬訪問に始まり、大規模な商談会、販売促進イベント、現地サプライヤーとエージェントへのセールスコールなどが積極的に展開されております。この流れは、ますます勢いを増しており、日本側からタイへの期待は大きくなる一方です。

タイ人は日本の物産展が大好き

いま日本側は官民一体で、タイに対して様々なアプローチを試みております。デパートや食品フロアなどをイベント会場にして商品PRと実売が行なわれ、集客と売り上げの実績を上げています。バンコクの伊勢丹では、年間に10回近い日本の物産展を行なっております。「北海道物産展」「関西物産展」「九州物産展」などなど、それぞれの地域の名物をタイ人に提供しており、タイ人にとっても、楽しみなイベントになってきています。

 

観光業界の場合、タイの旅行代理店に商品企画を依頼して、日本旅行フェアなどで大々的に販売する試みが行なわれています。また最近は、FIT(個人旅行)の増加から、細やかな現地情報(レストランやショッピングポイント)などが要求され始めています。

日本旅行はもはやブームではなくてトレンド

情報インフラとしては、FacebookやLineなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)による口コミで様々な旅行情報が伝達されております。

 

日本の中部エリアにある宿泊施設のオーナーは「数年前からタイ人観光客が増え始めましたが、最近のピーク時には外国人観光客の3割をタイ人が占めることもあります」と言っておりました。

 

タイ人にとっては、4月と10月が旅行のハイシーズンですが、その時期は日本では閑散期に当たります。閑散期に来てくれるタイ人は、日本の観光関係者にとっては、とてもありがたい存在であり、リピーターが多くて良質な顧客であるというタイ人の獲得は重要な要素だと考えられています。

 

日本政府観光局(JNTO)では、2010年からタイの旅行代理店に対して、訪日旅行の貢献度によって表彰を行なっています。トップエージェントの他、訪日貢献度の高いテレビやガイドブックなどの表彰を行ない、訪日旅行の認知・活性化を促しています。

 

昨年2016年は約90万人を記録した訪日タイ人ですが、今年2017年も増加し続けています。当分の間、タイ人の日本旅行への熱は冷めそうにない模様です。

 

タイ国内で開かれている代表的なイベント

TITF タイ国際旅行フェア

タイ旅行協会(TITF)が、バンコク市内のクイーンシリキット・ナショナルコンベンションセンターで開催する国内最大級の旅行イベントです。商品販売も大々的に行なっております。世界各国からの出展があり、100ブース程度の日本エリア(JNTO主催)が特設され、日本全国から自治体・観光関係業者がPR出展します。

 

FITFAIR

日本政府観光局(JNTO)主催の旅行フェアです。個人旅行の高まりを背景にFIT(個人旅行)の商材を販売しております。50ブース程度が出展します。

 

JAPANEXPO

日本関連企業のみで行なわれる最大級のイベントです。教育・就職・旅行・フード・カルャー・ショッピングなどの総合型コンテンツで300〜400社ほどが出展します。ターゲットは、日本に関心や興味の高い20代~40代までの中間層で、毎年10万人以上が来場しております。

 

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井芹二郎(いせり・じろう)

バンコクポルタ株式会社 代表取締役社長

熊本県出身。リクルートにて、求人情報誌の創刊プロジェクト、地域活性化事業、狭域エリア事業のシニアダイレクター、メディア・プランニングと媒体設計にたずさわる。2008年、タイのバンコクでPR企画会社バンコクポルタを設立。消費意欲が高まるタイのバンコクで、トラベル・インバウンド・サポート、ライフスタイル・マーケティング、日本企業のタイ進出支援、イベント企画などを行ない、日本国内では自治体や民間企業のアドバイザーを務めている。

 

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