フィリピンの「常識」を知らずに仕事ができるか! 第八回

第8回 フィリピンは変わらない

雨期に入った6月は、学校の新学期が始まります。何かと慌ただしい時期です。毎年毎年、同じような光景を見るので、結局ここはずっと変わらないな、と再確認するのも6月の恒例となりました。

 

雨期になると欠勤が増える?

フィリピンは現在、雨期に入っております。これから台風にも気を付けなくてはなりません。
雨期と言っても、日本の梅雨のように何日も雨が続くのは稀で、大抵は1日に1、2回、夕立のような雨が降って、1、2時間で止みます。ただその雨がいわゆるバケツの底が抜けたような土砂降りになり、雷も伴います。そうなりますと、排水が追い付かず、あちこちで水が溢れ、道は川のようになってしまいます。

落雷のせいで停電も頻発します。在宅中にそんな雨雲が近付くと、TVの映りが悪くなるので、すぐに、あー、また土砂降りになるな、と窓を閉めたりします。

排水口のつまりを防ぐため、都市部ではレジ袋を紙製にしましたが、その成果が現れてくれれば良いのですが……。

大雨や台風が来た時は、ローカルスタッフの何人かは、家に水が入ったとか、道が冠水して通れない等の理由で欠勤する事がよくあるので、生産計画を調整するのが大変です。生産計画を調整しても、今度は輸出する貨物船が台風で遅れたり、欠航したりするので気が休まる時がありません。

教育制度を変更したが、学校の状況は変わらず

6月からは学校の新学期が始まります。フィリピンの教育制度は、以前は6­‒4制だったのが、現在は6­‒4­‒2制に変更されています。フィリピンは子供が多いのに学校と教員が少なく、2部制の学校もあります。学校が少ないのは予算がないからですし、教員が少ないのは給料が安いからです。

そんな状態で、いきなり6­‒4­‒2制にしても大丈夫なのか? と心配してしまいます。私が以前、友人を訪ねていった田舎の離島の学校にはトイレもありませんでした。教師のレベルもあまり良くなかったのでしょう。友人は1年で離島を離れ、今はソコソコ大きな町で学校に通わせています。

新学期が始まる前は、文房具や子供服、靴、鞄などのセールが始まります。文房具は書店で売っている場合が多く、普段は空いている書店がこの時期ばかりは子供連れのお客さんで大混雑になります。でも、家が貧乏な子は新品など買ってもらえず、それが不登校の原因にもなるそうです。これではいつまで経っても堂々巡りでかわいそうです。

 

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滝 修二(たき・しゅうじ)

日系金属加工会社 フィリピン現地法人代表

50代半ば。大学卒業後、地元の商社に就職。その後、地方公務員となる。フィリピン在住は10年余。日系金属加工会社のフィリピン工場で生産管理・品質管理を担当した後、現職。日夜、不良品対策や現場指導に頭を悩ませている。趣味は読書と釣り。

 

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