フィリピンの「常識」を知らずに仕事ができるか! 第二回

第2回 従業者を出社させるのは辛いよ

フィリピンで無用なトラブルを避けるためにはどうしたらいいか──。フィリピンの「常識」は日本の「非常識」、日本の「常識」はフィリピンの「非常識」ということから、前回も小職の経験をもとにアドバイスさせてもらいました。今回は、従業員はなぜ度々休むのか、その理由などをお教えいたします。

従業員は毎日、 誰かが休んでいる

熱帯雨林気候の上、あまり衛生的ではないフィリピンでは、日本とは違った風土病があります。デング熱やマラリア、狂犬病など、怖い病気も珍しくありません。

また、毒蛇や毒虫も多い上、医療機関が未整備なので、手遅れで死に至る場合もあります。

 

結核も一般的な病気です。しかも結核に罹っても、特に隔離はしないので、伝染が防げません。そのくせ、結膜炎には妙に厳しく、社員が結膜炎に罹ると、治るまでの1週間ほどの出勤停止になります。

 

病気による欠勤は年間5日と法律で定められています。通常、2日以上連続して病欠する場合は医師の診断書の提出を求められます。この年間5日間の病欠は翌年に繰り越しされないので、従業員は、この病気による欠勤を使う傾向があります。1日なら、気分が悪いと連絡すれば済んでしまいますから。

 

いずれにしても、日本と比べれば出勤率は高くありません。私の勤める会社では従業員が100人に満たないのに、毎日誰かしら欠勤しています。

 

従業員が休む理由

休暇願いを出されると、基本的に拒否できません。拒否できないのならば許可のサインは必要ないと思うのですが、最終的に責任を誰が取るかという事でサインをさせられます。

 

病欠の理由で多いのは、下痢、頭痛、発熱などで、この辺は日本とそれほど違いはないと思います。

 

フィリピン人の持病で多いのは高血圧と糖尿病です。かなり若いうちから罹っているみたいです。脂っこい料理が多く、野菜をあまり食べない食生活の影響もあると思います。

 

病気以外の欠勤理由でフィリピンらしい理由は、子供の洗礼、これは宗教上の一大イベントだからです。時々、道路に天幕を張ってパーティーをしているのを見ることがあります。

 

妻の出産ですが、出産時だけでなく、 出産後も1週間ほど、夫も休めます。

 

自分の誕生日、これも身内や近所づきあいが大切なのは分かるのですが、なぜ休日にパーティーをしないのか、と毎回思います。

 

こんなわけで会社を休むことが多いフィリピン人。管理する我々の苦労も絶えません。

 

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滝 修二(たき・しゅうじ)

日系金属加工会社 フィリピン現地法人代表

50代半ば。大学卒業後、地元の商社に就職。その後、地方公務員となる。フィリピン在住は10年余。日系金属加工会社のフィリピン工場で生産管理・品質管理を担当した後、現職。日夜、不良品対策や現場指導に頭を悩ませている。趣味は読書と釣り。

 

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