フィリピンの「常識」を知らずに仕事ができるか! 第六回

第6回 フィリピンで買い物する時はご注意ください

いま経済が好調なフィリピン──。フィリピン人の消費意欲も盛んで、高額な商品も溢れています。確かに、モノには不自由しませんが、その肝心なモノの質は……と言えば、いま一つ信用はできません。不良品や欠陥品をつかまされることも度々あります。

 

家電品は考えられないような故障をする

フィリピンで家電品などを買うときは、店員が必ず、その商品がちゃんと作動するか、チェックします。電球なども例外ではありません。それでも、日本では考えられないような故障をします。

私の失敗例を挙げてみます。

まずは洗濯機。これは3回も失敗しました。すべて中国製の安物でした。最初の洗濯機は、脱水の調子が悪く、調べてみたら、樹脂製の脱水槽の水切り穴が不完全でした。成型時のバリが取り除かれていないのが原因でした。仕方なく、自分でカッターを使って、バリを取り除きました。

2回目は、買ってから半年くらいでモーターが回らなくなり、電気屋を呼んで調べてもらい、キャパシターという部品を交換しました。1年保証が付いていたのですが、販売店は引き取って直すと、1か月はかかると言うので、電気屋を呼びました。その交換したキャパシターも1週間で壊れ、再度交換しなくてはなりませんでした。

3回目は、さすがに中国製には懲りて、スタッフに日本ブランドの物を買ってくるように言ったのですが、日本のブランドとまぎわらしい名前の中国製を買ってきてしまいました。考えてみれば、フィリピンには日本では聞いたこともない名前のブランドが氾濫しています。この洗濯機も使っていたら、バリバリバリと大きな音を立てて、脱水槽が割れました。

今はちゃんと日本の家電メーカーの洗濯機を使っています。

 

 

ボロボロ落ちる中国製の自転車

自転車にも失敗しました。日本でも自転車は中国製が出回っていたので、それほど気にせず、近所への買い物用に、と中国製の新車のママチャリを買いました。

ところが、乗っていると、いたるところのネジやナットが外れて、落ちてしまいました。ちゃんと締めてないのです。1週間後にはペダルが空回りしなくなり、もげてしまいました。

自転車屋に何でこんなにペダルの在庫があるのか不思議でしたが、このとき理解しました。

そして、最後は後輪のギアが壊れて、ベアリングのボールがボロボロと落ちてしまいました。

この後は日本から輸入した中古自転車を買いました。こちらはパンク以外まったく故障しませんでした。

 

フィリピンでは売り手が王様です

スーパー・マーケットなどで売られている商品も油断ができません。

例えば、アルミホイル。銀色ではありません。鈍色です。ラッピング・フィルムもダメです。くっ付きません。野菜や果物も腐ったところを隠してパックしてあったりします。こんなのをうっかり買ってしまって、後で文句を言っても、聞き入れてくれる可能性はゼロです。

「あなたがそれを選んだのでしょう?」と言われて終わりです。

ビールも曲者です。私は瓶ビールをケースで買うのですが、中身が空の物が紛れていた事が何度かあります。また、瓶の口の部分が欠けていて、すっかり気が抜けてしまっている物も時々あります。こんな時は泣き寝入りです。

私が思うに、フィリピンでは物を持っているほうが立場が強いようです。日本では「お客様は神様」、と例えられますが、フィリピンでは、「サプライヤー・イズ・キング」と言っています。

 

 

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滝 修二(たき・しゅうじ)

日系金属加工会社 フィリピン現地法人代表

50代半ば。大学卒業後、地元の商社に就職。その後、地方公務員となる。フィリピン在住は10年余。日系金属加工会社のフィリピン工場で生産管理・品質管理を担当した後、現職。日夜、不良品対策や現場指導に頭を悩ませている。趣味は読書と釣り。

 

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